公開日 1957/05/25 115分
フェリーニの代表作として挙げられるだけあって、これは見事な作品である。
基本的には旅芸人のロードムービーであるが、ダメダメな主人公二人、ザンパノとジェルソミーナの魅力が凄く、もはや圧倒的ともいえるであろう。
「悲劇」という表現では納まりきらない、人間や愛の悲しい部分を見事に描いている。
愛情とはハッピーハッピーばかりじゃないということを見せつけてくれる。
ジェルソミーナが呼びかける『ザンパノ』という台詞だけで何と物悲しいことか。
『ザンパノ、私が死んだら泣いてくれる？』『石ころだって何かの役に立っている。』この台詞による自分自身の存在確認はどうだ。
そしてラスト、誰の為でもなく、ジェルソミーナの為に泣き崩れるザンパノの姿には強烈に胸を締めつけられる。
ある意味、純愛映画なのだこれは。
悲しみ極まりない作品だ。
そして観終わった後も心に響き続ける作品だ。
モノクロだから、イタリア映画だからと敬遠せずに是非観られることをお薦めする傑作である。
原題 LA STRADA
製作国 イタリア
製作 カルロ・ポンティ・プロ Carlo Ponti Production
製作 ディノ・デ・ラウレンティス Dino De Laurentiis
配給 イタリフィルム Italifilm Co., Ltd.,
配給 NCC Nippon Cinema Corporation
監督 フェデリコ・フェリーニ Federico Fellini
製作 カルロ・ポンティ Carlo Ponti
製作 ディノ・デ・ラウレンティス Dino De Laurentiis
脚本 フェデリコ・フェリーニ Federico Fellini
脚本 エンニオ・フライアーノ Ennio Flaiano
脚本 トゥリオ・ピネッリ Tullio Pinelli
撮影 オテッロ・マルテッリ Otello Martelli
音楽 ニーノ・ロータ Nino Rota
出演 アンソニー・クイン Anthony Quinn
出演 ジュリエッタ・マシーナ Giulietta Masina
出演 リチャード・ベースハート Richard Basehart
出演 アルド・シルヴァーニ Aldo Silvani
出演 マルセーラ・ロヴェーレ Marcella Rovere