公開日 1977/01/29 121分
TV界の裏側を暴いた作品で、衝撃のラストはブラックとも取れるほどだ。
情報の氾濫した今では「これぐらいはあるだろうな」と見透かされてしまう内容ではある。
これが遺作となったピーター・フィンチの、次第に狂気に向かっていく様は秀逸。
フェイ・ダナウェイとウィリアム・ホールデンの年の差恋愛劇やホワイトカラーらしい局内の確執や悩みの愚かさ、それらを醸すTV界の異常性をえぐる社会派シドニー・ルメットは、その長いキャリアの中でもこの前後が一番ノっていた頃だろう。
この年のダークホース『ロッキー』がなければ、各映画賞を独占したかもしれない。
今から観るとありえないほどのデフォルメ・タッチなのだが、当時はこれも十分にリアリティがあったのだろう。
つまりは、それほど社会に許容力や包括力があったのだろう。
現在はこれも通じない、許されないような制約がきつく、余裕のない社会になっている気がする。
原題 NETWORK
製作国 アメリカ
製作 Legion Entertainment
配給 ユナイト映画
監督 シドニー・ルメット Sidney Lumet
製作 ハワード・ゴットフリード Howard Gottfried
脚本 パディ・チャイエフスキー Paddy Chayefsky
撮影 オーウェン・ロイズマン Owen Roizman
ﾌﾟﾛﾀﾞｸｼｮﾝﾃﾞｻﾞｲﾝ フィリップ・ローゼンバーグ Philip Rosenberg
衣装デザイン テオーニ・Ｖ・アルドレッジ Theoni V. Aldredge
編集 アラン・ハイム Alan Heim
音楽 エリオット・ローレンス Elliot Lawrence
出演 ウィリアム・ホールデン William Holden
出演 フェイ・ダナウェイ Faye Dunaway
出演 ピーター・フィンチ Peter Finch
出演 ロバート・デュバル Robert Duvall
出演 ネッド・ビーティ Ned Beatty
出演 ウェズリー・アディ Wesley Addy