ゼロ・グラビティ

店舗イメージ

公開日 2013/12/13  91分


★★★★★★★★ 8.0


素晴らしい!
まず映像が凄い。公開前の予告を観た時点で、想像もつかないほどの迫力に唸った。
見たこともない緻密な映像と迫力が凄過ぎる。
その上、物語が面白い。全体的には単純なストーリーと思わせるのだが、僅かな差が生死を別つギリギリの空間を舞台にした生々しい物語。
そこでの、まさに息をつかせぬ展開の連続に胸が苦しくなるほどだ。
生きることへの意志、その死生感と最後まで諦めない姿勢とユーモアはいかにもアメリカ的であるが、感動的である。
10年以上も前から"ポスト・スピルバーグ"と噂されていたキュアロン監督ではあるが、これまで私にはそう呼ばれる所以が分からなかった。
SF作品『トゥモロー・ワールド』を観ても、その実感はなかった。
だが、ついに本作でその言葉を理解した。
長回しと、カメラに異物が張り付く映像が好みなのも判った。
できれば、同時期のスピルバーグに近いペースで撮ってもらいたい。
サンドラ・ブロックに落ち着くまでには幾多の経過があったようで、彼女にこの一人芝居がこなせるのかという疑問があったようだが、いやいやなんの見事にこなしていると思う。
展開の些末な部分には疑問もあるが、(着水する河は中国か、自国に戻っていくのかとか、衛星の基部は共通なのか、とか)そこの意味を掘り下げる意義はないような気がする。
さてこの邦題、なぜ余計な「ゼロ」を付けたのか。
ラストシーンで大地に立つサンドラ・ブロックを見れば、ゼロが余計なのは明らかなのに。
重力ゼロだけを描いているだけているだけではない、この地球に生きることへの意志、意味が描かれる。
衝撃作でありつつ、名作の誕生だ。

原題  GRAVITY

製作国 アメリカ
製作 ワーナー・ブラザース Warner Bros. Pictures
製作 Esperanto Filmoj
製作 Heyday Films
配給 ワーナー・ブラザース映画 Warner Bros. Entertainment, Inc.

監督 アルフォンソ・キュアロン Alfonso Cuaron
製作 アルフォンソ・キュアロン Alfonso Cuaron
製作 デヴィッド・ハイマン David Heyman
製作総指揮 クリストファー・デファリア Christopher DeFaria
製作総指揮 ニッキー・ペニー Nikki Penny
製作総指揮 スティーヴン・ジョーンズ Stephen Jones
脚本 アルフォンソ・キュアロン Alfonso Cuaron
脚本 ホナス・キュアロン Jons Cuarn
撮影 エマニュエル・ルベツキ Emmanuel Lubezki
プロダクションデザイン アンディ・ニコルソン Andy Nicholson
衣装デザイン ジェイニー・ティーマイム Jany Temime
編集 アルフォンソ・キュアロン Alfonso Cuaron
編集 マーク・サンガー Mark Sanger
音楽 スティーヴン・プライス Steven Price

出演 サンドラ・ブロック Sandra Bullock
出演 ジョージ・クルーニー George Clooney
出演 エド・ハリス Ed Harris