公開日 2013/03/15 172分
本作から監督のラリー・ウォシャウスキー（男）は、ラナ・ウォシャウスキー（女）になった。
人間性の解放とも受け取れる描写はその影響とも噂される。
さて、パンフレットは￥800。
しかし、こんなに価値あるパンフレットは滅多にない。
原作を読んでいるなら別だが、目からウロコな内容だった。
噂には聞いていたが、それほどに内容、表現は把握し辛かった。
出演者がそれぞれ複数の時代の複数の人物を演じるのは予備知識として知っていたし、それぞれの物語が繋がらないのも解っていた。
だが何故、同じ俳優がその役を演じるのか、その意味が掴めなかったのだ。
オールド・ジョージ(悪魔)の正体、善悪入り乱れて変遷していくトム・ハンクスの役柄など、腑に落ちなかった点がパンフレットでスッキリだ。
勿論、作品はその内容だけで勝負すべきだし、逆に言えば、補足がなければ理解が及ばない本作は、完成度が足りないのかもしれない。
概して評判が芳しくないのもそのせいなのかもしれない。
あと、本作の背骨に流れる輪廻観も、決して押し付けられるものではないが、受け付けない観客もあるだろう。
期待作の宿命を背負ってしまった本作だが、作品単体の観賞でも充分にスリリングだし、画も美しく、感動的ではあるのは確かだ。
はたして今の価値観は、何十世紀を経て、クローンとなり、住む星を代えてもなお受け継がれていくのだろうか。
ラストは祈りにも似た未来だ。
原題 CLOUD ATLAS
製作国 アメリカ
製作 Cloud Atlas Productions
製作 X-Filme Creative Pool
製作 Anarchos Pictures
製作 Ascension Pictures
製作 Five Drops
製作 Media Asia Group
配給 ワーナー・ブラザース映画 Warner Bros. Entertainment, Inc.
監督 ラナ・ウォシャウスキー Lana Wachowski
監督 トム・ティクヴァ Tom Tykwer
監督 アンディ・ウォシャウスキー Andy Wachowski
製作 グラント・ヒル Grant Hill
製作 シュテファン・アルント Stefan Arndt
製作 ラナ・ウォシャウスキー Lana Wachowski
製作 トム・ティクヴァ Tom Tykwer
製作 アンディ・ウォシャウスキー Andy Wachowski
製作総指揮 フィリップ・リー Philip Lee
製作総指揮 ウーヴェ・ショット Uwe Schott
製作総指揮 ウィルソン・チウ Wilson Qiu
原作 デイヴィッド・ミッチェル David Mitchell
脚本 ラナ・ウォシャウスキー Lana Wachowski
脚本 トム・ティクヴァ Tom Tykwer
脚本 アンディ・ウォシャウスキー Andy Wachoeski
撮影 ジョン・トール John Toll
撮影 フランク・グリーベ Frank Griebe
ﾌﾟﾛﾀﾞｸｼｮﾝﾃﾞｻﾞｲﾝ ウリ・ハニッシュ Uli Hanisch
ﾌﾟﾛﾀﾞｸｼｮﾝﾃﾞｻﾞｲﾝ ヒュー・ベイトアップ Hugh Bateup
衣装デザイン キム・バレット Kym Barrett
衣装デザイン ピエール＝イヴ・ゲロー Pierre-Yves Gayraud
編集 アレクサンダー・バーナー Alexander Berner
音楽 トム・ティクヴァ Tom Tykwer
音楽 ジョニー・クリメック Johnny Klimek
音楽 ラインホルト・ハイル Reinhold Heil
出演 トム・ハンクス Tom Hanks
出演 ハル・ベリー Halle Berry
出演 ジム・ブロードベント Jim Broadbent
出演 ヒューゴ・ウィーヴィング Hugo Weaving
出演 ジム・スタージェス Jim Sturgess
出演 ペ・ドゥナ Bae Doo-na
出演 ベン・ウィショー Ben Whishaw
出演 ジェームズ・ダーシー James D'Arcy
出演 ジョウ・シュン Zhou Xun
出演 キース・デヴィッド Keith David
出演 デヴィッド・ジャーシー David Gyasi
出演 スーザン・サランドン Susan Sarandon
出演 ヒュー・グラント Hugh Grant