
公開日 1979/01/20 101分
★★★★★★★★★ 9.0
私がまだ映画に馴染みのない頃、
生まれ変わりによって、容姿がまったく別人の主人公を、同一俳優で見せるアイデアに驚かされた作品。
私のお気に入りの作品である。
今までTVやビデオで観ていたが、映画館で観るのは初めてである。
が、やはり面白い。
何度観ても飽きない映画である。
ユーモアに溢れ、かつ、真剣な恋愛の要素を持ち、また、過激なスポーツを土台にしてある。
ダイアン・キャノンとバック・ヘンリーの殺人の計画のなんと間抜けなことか。
ウォーレン・ビーティのすることといえば、恋愛とアメフト以外は全て滑稽である。この映画は笑わせて笑わせて、ほろっとさせ、心にいつまでも余韻を残す。
話はというと、アメフトでスーパー・ボウルを目指しているウォーレン・ビーティが、事故で死んでしまう。
しかし、これは天国への中継駅の案内人のミスであり、あわててビーティを元の体に戻そうとするが、既に火葬されてしまっている。
そこで、他の死を直前にした男を肉体を得るためにいろいろと物色することになる。
そんな内に大金持ちで妻と秘書の計画によって死にかかっている男を見つけ、そこへ大金持ちに抗議にやって来た市民グループの代表の女教師に魅かたこともあって、ピーティはしばらく大金持ちの肉体を借りることにする。
それからは彼らしいとんでもない会社経営を始め、最後には自分のいたチームを買い取り、プレーを始める。勿論、体を鍛えなければならないので、元のトレーナーに事の成り行きを話す。
無二の親友であるトレーナーは最初は信じないがやがて全てを理解し協力する。
その一方で妻と秘書との殺人計画は何度も失敗し、また、女教師との愛は深まってゆく。
ところがある日大金持ちの命運の尽きる日が来る。ビーティは今の肉体のままでいいと天国の案内人に猛烈に反発するが、秘書に射殺されてしまう。
秘書と妻は互いに罪をなすりあい逮捕され、女教師とトレーナーのみ残される。
その間にいよいよスーパー・ボウルが始まるが、試合中にピーティのチーム・メイトでライバルだった選手が瀕死の負傷をする。
ビーティは死を目前にした彼に乗り移り勝利を収める。が、ビーティはその選手に成りきることで過去を一切失ってしまう。
トレーナーは彼がピーティであることに気付くが、彼に反応がないため失望する。
しかし、女教師は彼と出会い、お互いに何かを感じとることができる。
といった筋で現実にはあり得ない話であるが、正に私好みのストーリーである。
なんと素敵な恋愛観、人生の見つめ方であろう。
この映画は『幽霊紐育へゆく』という昔の映画のリメイクだそうだが、このような所謂ハートウォームの映画が今はほとんどないのは全く残念である。
原題 HEAVEN CAN WAIT
製作国 アメリカ
製作 Paramount Pictures
配給 パラマウント ピクチャーズ
配給 CIC
監督 ウォーレン・ベイティ Warren Beatty
監督 バック・ヘンリー Buck Henry
製作 ウォーレン・ベイティ Warren Beatty
製作総指揮 ハワード・W・コッチ・Jr Howard W. Koch Jr.
製作総指揮 チャールズ・H・マグアイヤー Charles H. Maguire
脚本 エレイン・メイ Elaine May
脚本 ウォーレン・ベイティ Warren Beatty
撮影 ウィリアム・A・フレイカー William A. Fraker
音楽 デイヴ・グルーシン Dave Grusin
出演 ウォーレン・ベイティ Warren Beatty
出演 ジュリー・クリスティ Julie Christie
出演 ジェームズ・メイソン James Mason
出演 ジャック・ウォーデン Jack Warden
出演 チャールズ・グローディン Charles Grodin
出演 ダイアン・キャノン Dyan Cannon
出演 ヴィンセント・ガーディニア Vincent Gardenia
出演 R・G・アームストロング R.G.Armstrong
出演 バック・ヘンリー Buck Henry