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公開日 2009/05/22  127分


★★★★★★ 6.0


意外な競演。ラッセル・クロウとベン・アフレック。
解り辛いタイトルだが、そこから推察される通りに、新聞記者による社会悪の摘発という古典的な内容だ。
TVシリーズの映画化らしいが、オリジナルはまったく知らない。
しかし、この映画化に当たった脚本家陣の豪華さはどうだ。
公開前から「これで面白くない筈がないだろう」と思っていたが、あにはからんや批評家のレビューは今一つで、不思議な心持ちでいた。

物語はサスペンスフルに緻密に描かれ、特に相手の言葉から真相を拾ったり誘導するプロの技術に驚かされる。
「刑事もの」が犯罪に対する正義を描くのに対して、「記者もの」は社会悪に対する正義が常だ。
だが、属するのが新聞社という一企業なだけに、利害関係に基づく足かせがつくのも、この種の醍醐味だろう。
そして何よりもこの作品を特長付けているのはクライマックスの展開だ。
観客の誰もが巨悪を暴く、または暴けない、正義と悪の攻防を予想するだろうが、意外な結末に終結する。
おそらくここが不評の根源なのだろう。
プライベートな問題に帰結させる作者の意図も不明瞭だ。
それによって、見えない巨悪の全貌を浮き立たせようとしたのか。
それとも意外性のみを追求したのか。
どちらでもないにしても、記者魂といったものは感じ取れる。
それだけでも観る価値はあるだろう。

ヘレン・ミレン、ロビン・ライト・ペンなど女優陣は、ネームバリュー通り。
以上でも以下でもない。
レイチェル・マクアダムスは伸びてきている。

原題  STATE OF PLAY

製作国 アメリカ
製作国 イギリス
製作 Universal Pictures
製作 Working Title Films
製作 Studio Canal
製作 Relativity Media
製作 Andell Entertainment
配給 東宝東和

監督 ケヴィン・マクドナルド Kevin Macdonald
製作 アンドリュー・ハウプトマン Andrew Hauptman
製作 ティム・ビーヴァン Tim Bevan
製作 エリック・フェルナー Eric Fellner
製作総指揮 ポール・アボット Paul Abbott
製作総指揮 ライザ・チェイシン Liza Chasin
製作総指揮 デブラ・ヘイワード Debra Hayward
製作総指揮 E・ベネット・ウォルシュ E. Bennett Walsh
オリジナル脚本 ポール・アボット Paul Abbott
脚本 マシュー・マイケル・カーナハン Matthew Michael Carnahan
脚本 トニー・ギルロイ Tony Gilroy
脚本 ビリー・レイ Billy Ray
撮影 ロドリゴ・プリエト Rodrigo Prieto
プロダクションデザイン マーク・フリードバーグ Mark Friedberg
衣装デザイン ジャクリーン・ウェスト Jacqueline West
編集 ジャスティン・ライト Justine Wright
音楽 アレックス・ヘッフェス Alex Heffes

出演 ラッセル・クロウ Russell Crowe
出演 ベン・アフレック Ben Affleck
出演 レイチェル・マクアダムス Rachel McAdams
出演 ヘレン・ミレン Helen Mirren
出演 ジェイソン・ベイトマン Jason Bateman
出演 ロビン・ライト Robin Wright
出演 ジェフ・ダニエルズ Jeff Daniels
出演 マリア・セイヤー Maria Thayer
出演 ヴィオラ・デイヴィス Viola Davis
出演 ハリー・J・レニックス Harry J.Lennix