
公開日 2011/01/29 146分
気持ち悪い映画。
「気持ち悪い」は個人によってかなり異なる感覚だとは思うが、私にはグロもエロも突出して気持ち悪かった。
でんでんの怪演。
「俺に逆らった奴は、みんなこうなっちまうんだよ」と息巻く姿。
「ボディを透明にする」と説く姿。
強固な意志や止まざる情念といったものはなく、常軌を逸した快楽からの発動に見える。
だからその殺人も死体遺棄も、余りにも唐突なのだ。
その手筈が上手くいってしまう現実もまた恐ろしい。
現実に起こった「愛犬家殺人事件」がベースらしいが、舞台を熱帯魚業に置き換えたことで、店内の水槽を彩る極彩色な照明による非日常な感覚の世界が映し出されている。
但しその一方で、元々の事件の犯人はブリーダーであるがために毒薬(筋弛緩剤)を入手できたのだが、熱帯魚業での入手方法は明らかにされておらず、分からない。
でんでんの圧倒的な暴力に対し、受ける吹越満は割を食っている。
一種の洗脳なのだろうが、実際の事件ベースゆえに説得力はあるのだが、その現実性には拭いきれない不信感も残った。
原題 冷たい熱帯魚 / COLDFISH
製作国 日本
製作 日活
配給 日活
監督 園子温 Sono Shion
製作 杉原晃史 Sugihara Akifumi
製作 千葉善紀 Chiba Yoshinori
製作 木村俊樹 Kimura Toshiki
脚本 園子温 Sono Sion
脚本 高橋ヨシキ Takahashi Yoshiki
撮影 木村信也 Kimura Shinya
美術 松塚隆史 Matsuzuka Takashi
衣装デザイン 荒木里江 Araki Satoe
編集 伊藤潤一 Itoh Junichi
音楽 原田智英 Harada Tomohide
出演 吹越満 Fukikoshi Mitsuru
出演 でんでん Denden
出演 黒沢あすか Kurosawa Asuka
出演 神楽坂恵 Kagurazaka Megumi
出演 梶原ひかり Kajiwara Hikari
出演 渡辺哲 Watanabe Tetsu
出演 諏訪太朗 Suwa Taro
出演 三浦誠己 Miura Masaki