ブラック・サンデー

店舗イメージ

公開日 2011/02/05  143分


★★★★★ 5.0


いわくつきの作品だ。
ロードショー公開が差し替えられたのは今も覚えている。
当時は、全盛期を迎えていたパニック映画という括りの印象だったので「何故公開取りやめ?」という違和感はあった。
実際に内容を観ても、どの部分がテロリストを刺激したのかはわからない。
追う側と追われる側を並行に描く展開は、名作『ジャッカルの日』を彷彿させたが、こちらの犯人の造型には粗が見える。
この緻密でかつ大胆な計画の割に最後があっけなかったり、ボートでの逃走劇の巧みさが嘘のように、「飛行船の操縦士が代わった」と言ったりする。
犯人の男が見せる爆弾への偏執ぶりと犯行にかける意志の弱さもアンバランスだ。
とはいえ、今観ると、若干の緩さは感じられるものの、次第に盛り上げを見せながら大々的に宣伝されたラストへなだれ込む緊迫感はなかなかのものだ。
CGのない時代だけにスタントを駆使したと思われる宙づりシーンを始め、迫力は満点だ。
もう少し長く見せて貰いたかったが。
劇場の大スクリーンだと相当な迫力だと思う。
体育会系男優の激突はロバート・ショウに軍配。
好敵手はブルース・ダーンではなく、マルト・ケラーだった。

原題  BLACK SUNDAY

製作国 アメリカ
製作 ロバート・エヴァンス・プロ Robert Evans
配給 パラマウント Paramount Pictures

監督 ジョン・フランケンハイマー John Frankenheimer
製作 ロバート・エヴァンス Robert Evans
製作総指揮 ロバート・L・ローゼン Robert L. Rosen
原作 トマス・ハリス Thomas Harris
脚本 アーネスト・レーマン Ernest Lehman
脚本 ケネス・ロス Kenneth Ross
脚本 アイヴァン・モファット Ivan Moffat
撮影 ジョン・A・アロンゾ John A. Alonzo
音楽 ジョン・ウィリアムズ John Williams

出演 ロバート・ショウ Robert Shaw
出演 ブルース・ダーン Bruce Dern
出演 マルト・ケラー Marthe Keller
出演 フリッツ・ウィーヴァー Fritz Weaver
出演 スティーヴン・キーツ Steven Keats
出演 ベキム・フェーミュ Bekim Fehmiu