ぼくのエリ 200歳の少女

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公開日 2010/07/10  115分


★★★★★★ 6.0


昨今流行りのヴァンパイア映画だが、こちらはスウェーデン製。
少年の純粋さと北欧の澄んだ冷たい雰囲気がいい。
今更ながらのヴァンパイアの説明がバッサリと省かれているのも好ましい。
ハリウッドで『モールス』としてリメイクされた「モールス信号」が最後に効いている。
少女の保護者が、少年に逢わないように頼むくだりは、何百年と引き継がれた悲劇、少年がやがては保護者の後継者となる永久ループを終わらせたい思いが、人生の疲れと重なってみえる印象的なシーンだ。
その、かつては少年だった保護者の一途な最後も、ただの恐怖映画とは一線を画する切なさを含んでいる。
クライマックスのプールのシーンも惨殺シーンにも関わらず、グロテスクさを極力排した見事な撮影である。
このスタッフにはヴァンパイアものでない作品を観たいと思わせる。

原題  LAT DEN RATTE KOMMA IN

製作国 スウェーデン
製作 EFTI
配給 ショウゲート

監督 トーマス・アルフレッドソン Tomas Alfredson
製作 ジョン・ノードリング John Nordling
製作 カール・モリンデル Carl Molinder
原作 ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト John Ajvide Lindqvist
脚本 ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト John Ajvide Lindqvist
撮影 ホイテ・ヴァン・ホイテマ Hoyte Van Hoytema
美術 エヴァ・ノーレン Eva Norn
編集 ディノ・ヨンサーテル Dino Jonster
音楽 ヨハン・セーデルクヴィスト Johan Soderqvist

出演 カーレ・ヘーデブラント Kare Hedebrant
出演 リーナ・レアンデション Lina Leandersson
出演 ペール・ラグナー Per Ragnar
出演 ヘンリック・ダール Henrik Dahl
出演 カーリン・バーグクィスト Karin Bergquist