
公開日 1981/10/10 92分
オープニングとエンディングはほぼ同じなのに、まったく異なった色合いに見える。
人の振る舞いはいかに奥深いか、うわべの見た目ではいかに解らないものなのかを痛切に描いている。
名ピアニストの暮らしと想い、またその家族の暮らしと想いが深く交錯し、「芸術家とその家族って、こんなだろうなぁ~」と、いかにも思わせるところが凄い。
それほどにバーグマンは「らしさ」を演じている。
神経を逆なでするようなリブ・ウルマンの神経質さもいい。
お互いに想いをさらけ出し、傷つけあって、謝ったり、諦めたり、許したりして、それでも結局家族である姿は、作風は違うものの『レイチェルの結婚』を思い出させた。
芸術と信仰がこの作品を際立たせているのだが、難解ではなく、心理劇として面白い。
心理描写を好んだ若い頃ならもっと惹きつけられただろうなと思う。
原題 HOST SONATEN
製作国 スウェーデン
製作 ペルソナ・フィルム
配給 東宝東和
監督 イングマール・ベルイマン Ingmar Bergman
脚本 イングマール・ベルイマン Ingmar Bergman
撮影 スヴェン・ニクヴィスト Sven Nykvist
編集 シルヴィア・イングマーシッドッテル Sylvia Ingmarsdotter
出演 イングリッド・バーグマン Ingrid Bergman
出演 リヴ・ウルマン Liv Ullmann
出演 レナ・ナイマン Lena Nyman
出演 グンナール・ビョルンストランド Gunnar Bjornstrand
出演 エルランド・ヨセフソン Erland Josephson