公開日 2010/07/23 148分
現時点で最も注目され、ヒットメーカーであるクリストファー・ノーラン監督最新作。
『ダークナイト』の大ヒットにより、自由に作品を作ることができたのであろうことを窺わさせる、かなり思い切った作品。
夢の中に侵入してアイデアを盗む、または植えつけるという設定は、どうしても『マトリックス』を彷彿させる。
ディカプリオ一味が「どうせ夢の中だ。派手にいこうぜ。」と、大型の銃をぶっ放すシーンなどは、夢の中なら何でもできるという『マトリックス』とのギリギリの境界線なのだろう。
特殊な能力を持つアウトロー的主人公が、組織に弱みを握られて、駆り出されるという展開もありきたりではある。
とはいえ、夢の中で死んだらどうなるとか、夢が階層構造になっていることや、トーテムと呼ばれる小道具や金庫の意味、現実と夢での時間の違いなど、この作品独自の表現は多く、そこの説明にエレン・ペイジとかなりの時間が使われる。
スケールが大きく意外性の強い映像には重低音の大音響ともに圧倒させられる。ホテルがぐるぐる回る映像などは凄い。
雪の中の病院を巡るアクションは００７シリーズの影響か。
感染力の最も強いものはアイデアだという伏線や意味深なラストシーンも印象深い。
『プレステージ』で、それはないだろー！的なオチをつけた監督なので、何でもアリの世界は不安があったが、今回は「現実に見える夢世界」というラストの制限のせいか上手くまとまっている。
まさに現実ではない映画という夢の世界を堪能できた作品だ。
エンドロールの目覚めの音楽も気が利いている。
渡辺謙はなかなか良い。
エレン・ペイジの『サイト』という呼び声が妙に可愛い。
原題 INCEPTION
製作国 アメリカ
製作 ワーナー・ブラザース Warner Bros. Pictures
製作 Legendary Pictures
製作 Syncopy Syncopy
配給 ワーナー・ブラザース映画 Warner Bros. Entertainment, Inc.
監督 クリストファー・ノーラン Christopher Nolan
製作 エマ・トーマス Emma Thomas
製作 クリストファー・ノーラン Christopher Nolan
製作総指揮 クリス・ブリガム Chris Brigham
製作総指揮 トーマス・タル Thomas Tull
脚本 クリストファー・ノーラン Christopher Nolan
撮影 ウォーリー・フィスター Wally Pfister
ﾌﾟﾛﾀﾞｸｼｮﾝﾃﾞｻﾞｲﾝ ガイ・ディアス Guy Dyas
衣装デザイン ジェフリー・カーランド Jeffrey Kurland
編集 リー・スミス Lee Smith
音楽 ハンス・ジマー Hans Zimmer
出演 レオナルド・ディカプリオ Leonardo DiCaprio
出演 渡辺謙 Watanabe Ken
出演 ジョセフ・ゴードン＝レヴィット Joseph Gordon-Levitt
出演 マリオン・コティヤール Marion Cotillard
出演 エレン・ペイジ Ellen Page
出演 トム・ハーディ Tom Hardy
出演 ディリープ・ラオ Dileep Rao
出演 キリアン・マーフィ Cillian Murphy
出演 トム・ベレンジャー Tom Berenger
出演 マイケル・ケイン Michael Caine
出演 ピート・ポスルスウェイト Pete Postlethwaite
出演 ルーカス・ハース Lukas Haas
出演 タルラ・ライリー Talulah Riley
出演 マイケル・ガストン Michael Gaston