
公開日 2010/02/05 134分
今や百発百中のイーストウッド作品。
今回は1995年のラグビー・ワールドカップ南アフリカ大会を舞台に、マンデラ大統領と南アフリカチームのキャプテン、フランソワとの心の交流と差別(意識)との戦いを描いている。
実話がベースのせいか、『硫黄島からの手紙』同様、イーストウッド色は薄いように思われる。
物語の構成には相当苦労したと思われるが、マンデラが主人公だけに、それだけで心を打つ場面は多々ある。
原作を読んでいないので、どこまで改変されているかは分からないが、オープニングのラグビーとサッカーの対比からして印象的だし、イーストウッド得意のサスペンスタッチは、大統領暗殺を思わせるシーンや飛行機によるテロを思わせるシーンで効果を上げている。
差別意識に対して許すことで戦うマンデラや、フランソワの意識の変遷が強く心に訴えかける。
差別意識の醜さを描くことよりも、SP、ラグビーのチームの結束、オールブラックスのハカを始め、民族融合=差別意識のない素晴らしさを描くことに力を込められているのが明らかで好ましい。
結末が分かっている内容だけに、試合に対する興奮度は薄くなるのは仕方ないが、名作『グラントリノ』におけるイーストウッドの戦争に対する吐露と同様に、これも差別社会に対する作家イーストウッドの思いが色濃い作品だ。
原題 INVICTUS
製作国 アメリカ
製作 Warner Bros. Pictures
製作 Spyglass Entertainment
製作 Revelations Entertainment
配給 ワーナー・ブラザース映画
監督 クリント・イーストウッド Clint Eastwood
製作 ロリー・マクレアリー Lori McCreary
製作 ロバート・ロレンツ Robert Lorenz
製作 メイス・ニューフェルド Mace Neufeld
製作 クリント・イーストウッド Clint Eastwood
製作総指揮 モーガン・フリーマン Morgan Freeman
製作総指揮 ティム・ムーア Tim Moore
原作 ジョン・カーリン John Carlin
脚本 アンソニー・ペッカム Anthony Peckham
撮影 トム・スターン Tom Stern
プロダクションデザイン ジェームズ・J・ムラカミ James J. Murakami
衣装デザイン デボラ・ホッパー Deborah Hopper
編集 ジョエル・コックス Joel Cox
編集 ゲイリー・ローチ Gary Roach
音楽 カイル・イーストウッド Kyle Eastwood
音楽 マイケル・スティーヴンス Michael Stevens
出演 モーガン・フリーマン Morgan Freeman
出演 マット・デイモン Matt Damon
出演 トニー・キゴロギ Tony Kgoroge
出演 パトリック・モフォケン Patrick Mofokeng
出演 マット・スターン Matt Stern
出演 ジュリアン・ルイス・ジョーンズ Julian Lewis Jones