
公開日 2009/11/20 152分
第二次大戦下のナチスドイツのフランス侵攻を背景にしているだけに「歴史もの」かと思いきや、そこはやはりタランティーノ、物語は史実無視でバンバン進む。
オープニングの丁寧で重厚な描写から、ゆっくりと、次第にアナーキー展開していく描写はさすが。
登場人物の行動をそれぞれチャプターで区切って同時進行させ、2時間半を見飽きさせない手腕も見事。
「ユダヤの熊」の登場シーンなど、なんぼほど!と思わせるほど引っ張る、引っ張る。そりゃ2時間半にもなるわ。
「映画」でナチスを駆逐する結末もタランティーノならでは。
映画を愛するものには堪えられない味わいだろう。
緻密な復讐劇ではなく、偶然が多過ぎるいかにも出来過ぎなストーリーではあるが、そこはご愛嬌。
ただでさえ台詞の多いタランティーノ作品なのに、英語、独語、仏語が交ざって(プラス字幕)台詞の嵐。
勿論、アドリブか?と思うほど緩く計算された台詞のオンパレード。
性格描写の一環としての衣装やクサイほど演出過剰な音楽も相変わらずだ。
インディアンの血を引くが故に、頭の皮を剥ぐなど「必要か?」と思う残酷シーンもあるが、すべてのパーツが、やはり相変わらずの確信犯なのだ。
天然なアナーキーキャラがハマるブラッド・ピット始め、ドイツ軍将校クリストフ・ヴァルツ、映画館主メラニー・ロランの演技もいい。
A級?B級?の枠に納まらない痛快作、しかもこれほどの出来の作品は滅多にない。
娯楽映画を観るなら是非。
原題 INGLOURIOUS BASTERDS
製作国 アメリカ
製作 コロムビア映画 Columbia Pictures
製作 Weinstein Company
製作 A Band Apart
配給 東宝東和 TOHO-TOWA Co.,Ltd.
監督 クエンティン・タランティーノ Quentin Tarantino
製作 ローレンス・ベンダー Lawrence Bender
製作総指揮 エリカ・スタインバーグ Erica Steinberg
製作総指揮 ロイド・フィリップス Lloyd Phillips
製作総指揮 ボブ・ワインスタイン Bob Weinstein
製作総指揮 ハーヴェイ・ワインスタイン Harvey Weinstein
脚本 クエンティン・タランティーノ Quentin Tarantino
撮影 ロバート・リチャードソン Robert Richardson
プロダクションデザイン デヴィッド・ワスコ David Wasco
衣装デザイン アンナ・B・シェパード Anna B. Sheppard
編集 サリー・メンケ Sally Menke
特殊効果.SFX.VFX ジョン・ダイクストラ John Dykstra
出演 ブラッド・ピット Brad Pitt
出演 メラニー・ロラン Mlanie Laurent
出演 クリストフ・ヴァルツ Christoph Waltz
出演 マイケル・ファスベンダー Michael Fassbender
出演 イーライ・ロス Eli Roth
出演 ダイアン・クルーガー Diane Kruger
出演 ダニエル・ブリュール Daniel Bruhl
出演 ティル・シュヴァイガー Til Schweiger
出演 アウグスト・ディール August Diehl
出演 ジュリー・ドレフュス Julie Dreyfus
出演 シルヴェスター・グロート Sylvester Groth
出演 マルティン・ヴトケ Martin Wuttke
出演 ボー・スヴェンソン Bo Svenson
出演 レア・セドゥ Lea Seydoux