
公開日 2009/01/31 237分
何と今どき4時間という破格の長時間ながら、最後まで飽きさせずに強引に引っ張っていくチカラと疾走感が漲る作品。
所謂「大作」とは感じさせないし、見終わった後の脱力感もない。
漫画的に面白く観続けることができるのだ。
冒頭の「事実に基づく」というテロップ通り、実際に「盗撮のカリスマ」と呼ばれた男の物語らしいが、どこまでが事実かは分からない。
宗教、盗撮、同性愛、監禁など敢えて扱い難い題材を扱い、恋愛、暴力、エロなど誰もが興味を持つ問題をふんだんに織り込んだ物語は相当デフォルメされているとは思うが、興味深く、隙がない。
『愛のむきだし』のタイトルが出るまで、結局そこに着地するのかと思わせるまで追い込んでいく畳み掛けとその背後に延々と流れるボレロを始め、個性的で印象的なシーンも多い。
ただ、メリハリがありながらも長過ぎるゆえに、後半に綻びを感じる。
終盤になって主人公の親の印象が薄くなったりする難点があるし、親達の性格描写もそうだが、主人公の恋愛描写も終盤には昭和の日活映画っぽく感じられたりもする。
最近の若者はこの作品を「新しい」と感じるのだろうか・・・?
主人公の若者三人の演技は素晴らしく、面白く観られるが、感情移入できるかは別。
書物で言えば、小説というよりマンガ。
正統派とか緻密というよりも、観せたい、観たい内容、それも膨大な量のネタを強烈なチカラ技で叩き込んだ作品。
原題 愛のむきだし / LOVE EXPOSURE
製作国 日本
製作 「愛のむきだし」フィルムパートナーズ
製作 アン・エンタテインメント
製作 オメガ・プロジェクト
製作 ステューディオスリー Studio3 INC.
配給 ファントム・フィルム
監督 園子温 Sono Shion
アクション監督 カラサワイサオ Karasawa Isao
製作 梅川治男 Umekawa Haruo
製作総指揮 横濱豊行 Yokohama Toyoyuki
製作総指揮 河井信哉 Kawai Shinya
原案 園子温 Sono Sion
脚本 園子温 Sono Sion
撮影 谷川創平 Tanikawa Souhei
美術 松塚隆史 Matsuzuka Takashi
編集 伊藤潤一 Itoh Junichi
音楽 原田智英 Harada Tomohide
音楽 ゆらゆら帝国 Yurayurateikoku
出演 西島隆弘 Nishijima Takahiro
出演 満島ひかり Mitsushima Hikari
出演 安藤サクラ Andou Sakura
出演 渡辺真起子 Watanabe Makiko
出演 渡部篤郎 Watabe Atsurou
出演 板尾創路 Itao Itsuji