博士の愛した数式

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公開日 2006/01/21  117分


★★★★★ 5.0


数学者を題材にした作品は、同時期に『プルーフ・オブ・マイ・ライフ』があったが、物語はまったく別もの。
事故によって記憶が80分しか持たなくなったという主人公は、『メメント』や『50回目のファーストキス』など、あちこちで用いられ、既に陳腐化したイメージがある。
毎日、一から始める出会いや身体に貼り付けたメモなど、確かに既視感が強い。
とはいうもののこちらは極めて地味なホームドラマ仕立てで、記憶障害による波乱は少ない。
成長した少年が語る博士への敬愛に比べて、次第に擬似家族が構成されていくように見えないこと、シングルマザーの深津絵里と博士の義姉浅丘ルリ子の心理的な共感が最後の1ショットぐらいにしか見えないこと。
家政婦という視点にしては生活感が薄いことなど、いまひとつ盛り上がりには欠ける部分が目立った。
この監督、『雨あがる』が面白かっただけに、期待した分残念な印象が残った。

原題  博士の愛した数式 / THE PROFESSOR AND HIS BELOVED EQUATION

製作国 日本
製作 「博士の愛した数式」製作委員会
製作 アスミック・エース
製作 博報堂DYメディアパートナーズ
製作 IMAGICA
製作 住友商事
製作 東急レクリエーション
製作 新潮社
配給 アスミック・エースエンタテインメント

監督 小泉堯史 Koizumi Takashi
製作 荒木美也子 Araki Miyako
製作 桜井勉 Sakurai Tsutomu
製作総指揮 椎名保 Shiina Tamotsu
原作 小川洋子 Ogawa Youko
脚本 小泉堯史 Koizumi Takashi
撮影 上田正治 Ueda Syoji
撮影 北澤弘之 Kitazawa Hiroyuki
美術 酒井賢 Sakai Tadashi
衣装デザイン 黒澤和子 Kurosawa Kazuko
編集 阿賀英登 Aga Hideto
音楽 加古隆 Kako Takashi

出演 寺尾聰 Terao Akira
出演 深津絵里 Fukatsu Eri
出演 齋藤隆成 Saitoh Ryusei
出演 吉岡秀隆 Yoshioka Hidetaka
出演 浅丘ルリ子 Asaoka Ruriko