フェイク シティ ある男のルール

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公開日 2009/02/14  109分


★★★★★ 5.0


『L.A.コンフィデンシャル』『ブラック・ダリア』の原作でも知られるトニー・ギルロイ原作の映画化だけに期待度大で鑑賞した。
が、結果的には先の2本には遠く及ばないというのが印象だ。
カーティス・ハンソン、ブライアン・デパルマの偉大さを再確認したことになる。
キアヌ・リーブスは悪くない。
冒頭、目覚めた時から洗顔中でも銃を離さない緊張感。
嗚咽を覚えるほどの焦燥感、消耗感。
へまもするし、メチャ切れ者というわけではないが、孤高の刑事を上手く演じている。
丘の上で這いながら逃げようとするシーンは緊張感が漲った印象的なシーンだ。
だが、警察内に深くはびこる汚職の恐さやエグさ、汚さが見えてこない。
押収物の横流しや犯罪情報による恐喝、潜伏警官の悪徳など、表の潔癖さと裏の醜悪さの落差の演出が拙いために、主人公の受ける衝撃も展開の意外性も薄く感じる。
ラストの壁の演出でそれらを一気に見せ、「人間は悪だ」という業の深さまで描こうとした意図は分かるが、表現力の無さからか感動するには至らなかった。
巨悪を絶った後、再びキアヌ・リーブスを必要とする人間が現れる。
「人間は悪だ」という視点で見れば、やるせなさこの上ない。
そうでなければ、救いのある結末になるのだが・・・。

原題  STREET KINGS

製作国 アメリカ
製作・配給 FOX

監督 デヴィッド・エアー David Ayer
製作 ルーカス・フォスター Lucas Foster
製作 アレクサンドラ・ミルチャン Alexandra Milchan
製作 アーウィン・ストフ Erwin Stoff
製作総指揮 アーノン・ミルチャン Arnon Milchan
製作総指揮 ミシェル・ワイズラー Michele Weisler
原作 ジェームズ・エルロイ James Ellroy
脚本 ジェームズ・エルロイ James Ellroy
脚本 カート・ウィマー Kurt Wimmer
脚本 ジェイミー・モス Jamie Moss
撮影 ガブリエル・ベリスタイン Gabriel Beristain
プロダクションデザイン アレック・ハモンド Alec Hammond
編集 ジェフリー・フォード Jeffrey Ford
音楽 グレーム・レヴェル Graeme Revell

出演 キアヌ・リーブス Kianu Reeves
出演 フォレスト・ウィッテカー Forest Whitaker
出演 ヒュー・ローリー Hugh Laurie
出演 クリス・エヴァンス Chris Evans