007/慰めの報酬

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公開日 2009/01/24  106分


★★★★★ 5.0


人気も評判も非常に良かった前作『カジノ・ロワイヤル』の続編。
前作の製作前に、母国イギリスでは反対運動さえ起こったダニエル・クレイグのボンド役抜擢だったが、その作品の出来で見事に外野を黙らせたのは見事。
そして本作は前作の約1時間後から始まるという、007シリーズ初めての続編である。

本作単独でも鑑賞には堪えるが、やはり前作を観ておくべき内容だ。
個人的にも改めて前作を観ておいてよかったと思っている。
脚本は前作に引き続いてポール・ハギスがあたっているが、監督はアクション映画は初メガホンのマーク・フォースター。
アクション・カットのこま切れはあまり頂けず、前作と比べられると辛い。
モーターボートのよるチェイスは、カーチェイスに比べて、昔から成功した例が少なく、新人監督にはハードルが高かった。
クライマックスの砂漠のホテルも、構造がいかにも007っぽく、お子様向けのようなディテールも好みではない。
過去の忌わしい玩具的007シリーズを思い出してしまう。

話は逸れるが、かつて『プラトーン』が公開された時に、『ディア・ハンター』に対して、友人を救うために戦場に戻る者はいないという批判があった。
スパイ映画の本作では、仲間を救うことが命題の『ミッション・インポシブル(M:I:3)』に対するかのように、元盟友をゴミ箱にあっさり捨てる。
必ずしもアクションで成功していない本作は、「これがスパイの真実だ」とする切なさ、復讐を繰り返しても救われず、自分を赦せという心理面で面目を取り戻している。

さて、さらに続編はあるのか?

原題  QUANTUM OF SOLACE

製作国 イギリス
製作国 アメリカ
製作 Metro-Goldwyn-Mayer
製作 Columbia Pictures Corporation
製作 Eon Productions
製作 B22
製作 Danjaq
製作 United Artists Entertainment LLC
配給 ソニーピクチャーズエンターテインメント

監督 マーク・フォースター Marc Forster
製作 マイケル・G・ウィルソン Michael G. Wilson
製作 バーバラ・ブロッコリ Barbara Broccoli
製作総指揮 カラム・マクドゥガル Callum McDougall
製作総指揮 アンソニー・ウェイ Anthony Waye
原作 イアン・フレミング Ian Fleming
脚本 ニール・パーヴィス Neal Purvis
脚本 ロバート・ウェイド Robert Wade
脚本 ポール・ハギス Paul Haggis
撮影 ロベルト・シェイファー Roberto Schaefer
プロダクションデザイン デニス・ガスナー Dennis Gassner
衣装デザイン ルイーズ・フログリー Louise Frogley
編集 マット・チェシー Matt Chesse
編集 リチャード・ピアソン Richard Pearson
音楽 デヴィッド・アーノルド David Arnold
テーマ音楽 モンティ・ノーマン Monty Norman
主題歌 アリシア・キーズ Alicia Keys
主題歌 ジャック・ホワイト Jack White

出演 ダニエル・クレイグ Daniel Craig
出演 オルガ・キュリレンコ Olga Kurylenko
出演 マチュー・アマルリック Mathieu Amalric
出演 ジュディ・デンチ Judi Dench
出演 ジェフリー・ライト Jeffrey Wright
出演 ジェマ・アータートン Gemma Arterton
出演 イェスパー・クリステンセン Jesper Christensen
出演 スタナ・カティック Stana Katic
出演 ロリー・キニア Rory Kinnear