ザ・バンク 堕ちた巨像

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公開日 2009/04/04  117分


★★★★★★★ 7.0


1960~70年代の社会派サスペンスを彷彿させる作品だ。
『オデッサ・ファイル』『コンドル』『マラソンマン』等、数多くの作品が生み出され流行したが、今ではナチスドイツの亡霊はおろか、東西冷戦もなく、国際的な問題は途上国の紛争、テロである。

こうした流れの中で、『ザ・インタープリター』のような社会派サスペンスや『ブラッド・ダイヤモンド』のような社会派アクションが作られている。
本作も同様に根ざしているのは途上国の紛争であるが、武器商人などではなく、巨悪=銀行と名指しているのが新しい。

その巨悪に挑む元刑事のインターポール役に、相変わらずダークなロングコートのクライヴ・オーウェン。
サポートするアメリカ検察局にナオミ・ワッツ。
とはいえ、真っ当な社会派サスペンスに挑んだ本作にラブロマンスはない。

しかし、特筆すべきはサスペンス部分ではなく、美術館での激しい銃撃戦。
らせん構造になっているグッゲンハイム美術館を舞台に選んだのは見事で、その特徴的ならせん状の建築ゆえの展開は面白いし、迫力も十分。

トム・ティクヴァ監督は、前作『パフューム』は悪くはなかったものの、そのラストゆえにビミョーな評価だったが、まさに面目躍如のスマッシュヒットといえる快作である。

しかし、何故に『ルパン三世』の音楽?
銭形警部=インターポールだからか・・・?

原題  THE INTERNATIONAL

製作国 アメリカ
製作国 ドイツ
製作国 イギリス
製作 Columbia Pictures Corporation
製作 Relativity Media
製作 Atlas Entertainment
配給 ソニーピクチャーズエンターテインメント

監督 トム・ティクヴァ Tom Tykwer
製作 チャールズ・ローヴェン Charles Roven
製作 リチャード・サックル Richard Suckle
製作 ロイド・フィリップス Lloyd Phillips
製作総指揮 アラン・グレイザー Alan Glazer
製作総指揮 ライアン・カヴァナー Ryan Kavanaugh
撮影 フランク・グリーベ Frank Griebe
プロダクションデザイン ウリ・ハニッシュ Uli Hanisch
衣装デザイン ナイラ・ディクソン Ngila Dickson
編集 マティルド・ボンフォワ Mathilde Bonnefoy
音楽 トム・ティクヴァ Tom Tykwer
音楽 ジョニー・クリメック Johnny Klimek
音楽 ラインホルト・ハイル Reinhold Heil

出演 クライヴ・オーウェン Clive Owen
出演 ナオミ・ワッツ Naomi Watts
出演 アーミン・ミューラー=スタール Armin Mueller-Stahl
出演 ブライアン・F・オバーン Brian F. O'Byrne
出演 ウルリク・トムセン Ulrich Thomsen
出演 ジャック・マクギー Jack McGee