
公開日 劇場未公開 114分
ベン・アフレック初監督作品。
これまでシナリオライターとしては知られていた(『グッド・ウィル・ハンティング』)が、監督としてもまずまずの腕前を見せている。
キャストを見ても劇場公開スルー、DVDのみは解せないが、キャストや内容の地味さ、配給先、公開時期等が絡んでのことなのだろう。
アメリカで問題となっている未成年誘拐がストーリーの軸であることは、タイトルから察せられるが、それらに対する主張はなく、複雑な一事件のみを追ったドラマである。
ストーリーについては明かせないが、この結末は意外ではあっても、キャストから明白な通り、意外性を特に狙ったものではないのだろう。
敢えて言うなら、展開の意外性などの娯楽性を排除してでも、「子供は親のものなのか?社会のものなのか?」という社会的問題を突きつけてくるのは確かである。
ネグレスト、虐待等があっても、子供は親のものなのか、社会が引き受けるべきなのか・・・
結末に至る主人公の行動は、オープニングで主人公が呟く「人間は社会や育った環境の一部だ」という言葉、恐らく彼の辿った劣悪な環境とその中でも腐らないヒューマニズムは、作家の意図も見え隠れし、頷かせるものがある。
こういった強い意図が一本通った作品は印象に残りやすい。
ケーシーアフレック、ミシェル・モナハンによるアマチュア探偵ぶりは、個人的にはまずまず。
ベン・アフレック監督、次回作も十分に期待できる一作。
原題 GONE BABY GONE
製作国 アメリカ
劇場未公開
監督 ベン・アフレック Ben Affleck
製作 アラン・ラッド・Jr Alan Ladd Jr.
製作 ダントン・リスナー Danton Rissner
製作 ショーン・ベイリー Sean Bailey
製作総指揮 デヴィッド・クロケット David Crockett
原作 デニス・ルヘイン Dennis Lehane
脚本 ベン・アフレック Ben Affleck
脚本 アーロン・ストッカード Aaron Stockard
撮影 ジョン・トール John Toll
プロダクションデザイン シャロン・シーモア Sharon Seymour
衣装デザイン アリックス・フリードバーグ Alix Friedberg
編集 ウィリアム・ゴールデンバーグ William Goldenberg
音楽 ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ Harry Gregson-Williams
出演 ケイシー・アフレック Casey Affleck
出演 ミシェル・モナハン Michelle Monaghan
出演 モーガン・フリーマン Morgan Freeman
出演 エド・ハリス Ed Harris
出演 ジョン・アシュトン John Ashton
出演 エイミー・ライアン Amy Ryan
出演 エイミー・マディガン Amy Madigan
出演 マイケル・K・ウィリアムズ Michael K. Williams
出演 タイタス・ウェリヴァー Titus Welliver
出演 スレイン Slaine