ロッキー・ザ・ファイナル

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公開日 2007/04/20  103分


★★★★★★★★ 8.0


今からなんと31年前、『ロッキー』に強烈な影響を受けて育った私としては、これを避けては映画を語ることができないほどのシリーズなのである。
元々作家色の濃いシリーズではあるのだが、本作はまさに『ロッキー』というフィルターを通して、スタローンが語っているような作品であり、「根性もの」の王道をいくシリーズの最終作となる本作は、60歳にになったスタローンだけに重みがずんと増している。

「人生ほど重いパンチはないんだ。」「人生は勝ち続けることはできない。負けても挑戦し続けることが大事なんだ。」等々の熱いメッセージは、何故ロッキーシリーズを復活させたのかを十分に理解させる。
これまで常にロッキーを支えてきたエイドリアンがいないのも、まさに孤独な闘いを挑む姿をデフォルメされてよいが、シリーズ・ファンとしては、ロッキー・シリーズはロッキーの成長物語であるとともに、エイドリアンの成長物語でもあると認識しているだけに、それが観られないのは惜しい気もする。
擬似家族が新たに生まれる予感は、孤独とストイックさと反して映るために賛否の分かれるところであろう。

かつての偉大なチャンピオンであったロッキーといまや落ち目と言われるスタローン。
過去の栄光にすがった作品では決してない、闘う男の美しさを堪能して欲しい。
『さあ帰ろう。』とリングをあっさりと後にする姿が印象的だ。

原題  ROCKY BALBOA

製作国 アメリカ
製作 チャートフ・ウィンクラー プロダクション
配給 20世紀フォックス映画 20th Century Fox

監督 シルヴェスター・スタローン Sylvester Stallone
製作 チャールズ・ウィンクラー Charles Winkler
製作 ウィリアム・チャートフ William Chartoff
製作 ケヴィン・キング Kevin King
製作 デヴィッド・ウィンクラー David Winkler
製作 ガイ・リーデル Guy Riedel
製作総指揮 ロバート・チャートフ Robert Chartoff
製作総指揮 アーウィン・ウィンクラー Irwin Winkler
脚本 シルヴェスター・スタローン Sylvester Stallone
撮影 J・クラーク・マシス J. Clark Mathis
プロダクションデザイン フランコ=ジャコモ・カルボーネ Franco-Giacomo Carbone
衣装デザイン グレッチェン・パッチ Gretchen Patch
編集 ショーン・アルバートソン Sean Albertson
音楽 ビル・コンティ Bill Conti

出演 シルヴェスター・スタローン Sylvester Stallone
出演 バート・ヤング Burt Young
出演 アントニオ・ターヴァー Antonio Tarver
出演 ジェラルディン・ヒューズ Geraldine Hughes
出演 マイロ・ヴィンティミリア Milo Anthony Ventimiglia
出演 トニー・バートン Tony Burton
出演 ジェームズ・フランシス・ケリー三世 James Francis Kelly III