パフューム ある人殺しの物語

店舗イメージ

公開日 2007/03/03  147分


★★★★★★ 6.0


「香り」にここまで拘った作品は初めてだ。
人の気配=香り、とまで言い切ってしまう潔さはかえって心地よい。
まずオープニングから匂いに満ち満ちた画面で圧倒される。

物語の核心である、主人公が香水を作り始める以前の、ベン・ウィショーの成長過程の描写が新鮮で見飽きさせない。
ダスティン・ホフマンのキャスティング、登場した扮装には「コントか?」と思わず笑いそうになった。
鼻が大きいのがキャスティングの要因か?とも思ったが、話が進むに連れて、さすが名優、見事に魅力ある人物に仕上げている。
役の最期もいい。

香水を作り始めてからが、サスペンスタッチとなるのだが、この時代背景に、殺人の目的、凶行、連続殺人・・・にしてはおどろおどろしさはさほどでもない。
作品の主題は、誰が・・・ではなく、連続殺人の果てにどのような恐ろしい結果が待つのかに置かれている。
レイチェル・ハード=ウッドを追跡するシーンには『ロード・オブ・ザ・リング』を彷彿させた。
恐るべし、ピージャク。
冒頭から引っ張られた処刑シーンは、なるほど、ここにカタルシスを求めたのかと理解はできるが・・・
苦しい・・・、絵的に成功しているとは思えない。

恐らく映像次第で、もっと素晴らしいものになっただろうと思うと惜しい。
結末については、はっきり割り切るアメリカ映画風でなかったのは好ましく、まずまずの決着だと思う。

原題  PERFUME: THE STORY OF A MURDERER

製作国 ドイツ
製作国 フランス
製作国 スペイン
製作 Constantin Film Produktion
製作 VIP 4 Medienfonds
製作 Nouvelles Éditions de Films
製作 Castelao Producciones
製作 Summit Entertainment
配給 ギャガ

監督 トム・ティクヴァ Tom Tykwer
製作 ベルント・アイヒンガー Bernd Eichinger
製作総指揮 フリオ・フェルナンデス Julio Fernandez
製作総指揮 アンドレアス・グロッシュ Andreas Grosch
製作総指揮 サミュエル・ハディダ Samuel Hadida
製作総指揮 マヌエル・マーレ Manuel Malle
製作総指揮 マーティン・モスコウィック Martin Moszkowicz
製作総指揮 アンドレアス・シュミット Andreas Schmid
原作 パトリック・ジュースキント Patrick Suskind
脚本 トム・ティクヴァ Tom Tykwer
脚本 アンドリュー・バーキン Andrew Birkin
脚本 ベルント・アイヒンガー Bernd Eichinger
撮影 フランク・グリーベ Frank Griebe
美術 ウリ・ハニッシュ Uli Hanisch
衣装デザイン ピエール=イヴ・ゲロー Pierre-Yves Gayraud
編集 アレクサンダー・バーナー Alexander Berner
音楽 トム・ティクヴァ Tom Tykwer
音楽 ジョニー・クリメック Johnny Klimek
音楽 ラインホルト・ハイル Reinhold Heil
演奏 ベルリンフィルハーモニー管弦楽団 Berliner Philharmonic

出演 ベン・ウィショー Ben Whishaw
出演 ダスティン・ホフマン Dustin Hoffman
出演 アラン・リックマン Alan Rickman
出演 レイチェル・ハード=ウッド Rachel Hurd-Wood