
公開日 2003/09/13 102分
最近では、あれやこれやと盛りだくさんの内容の映画が受ける中で、訴えたいこと一点に絞りこんで映し込んだ佳品。
宇宙を舞台にした爆破アクション劇などよりも、家族や民族、血族を深く掘り下げた本作の方が遥かに大きなテーマであることを改めて痛感させる作品である。
〝女〟に生まれてきてしまった少女が、ごくごく自然に見せる性への抵抗感、性の超越感。
民族の習慣は世の中のあらゆる差別や偏見へと昇華され、いかに多くの人々が囚われているかを突きつける。
少女の何ものにも囚われない本当の意味での自然さは、背景の美しい自然と相まって、心を洗われる。
キャストもリアルで、演技も素晴らしい。ドキュメンタリーか思えるほどのリアルさと、綿密なシナリオには隙ががない。
クジラに乗った飛翔感は名シーンといえよう。
ラストも明るくて印象深い。
私には、一部でどことなく『風の谷のナウシカ』を感じさせた。
インディーズ系公開であったが、多くの人に観て貰いたい作品である。
原題 WHALE RIDER
製作国 ニュージーランド
製作国 ドイツ
製作・配給 日本ヘラルド映画
監督 ニキ・カーロ Niki Caro
製作 ジョン・バーネット Jon Barnett
製作 フランク・ヒュブナー Frank Hubner
製作 ティム・サンダース Tim Sanders
製作総指揮 ビル・ギャヴィン Bill Gavin
製作総指揮 リンダ・ゴールドスタイン・ノウルトン Linda Goldstein Knowlton
原作 ウィティ・イヒマエラ Witi Tame Ihimaera
脚本 ニキ・カーロ Niki Caro
撮影 レオン・ナービー Leon Narbey
衣装デザイン カースティ・キャメロン Kirsty Cameron
編集 デヴィッド・コウルソン David Coulson
音楽 リサ・ジェラード Lisa Gerrard
出演 ケイシャ・キャッスル=ヒューズ Keisha Castle-Hughes
出演 ラウィリ・パラテーン Rawiri Paratene
出演 ヴィッキー・ホートン Vicky Haughton
出演 クリフ・カーティス Cliff Curtis
出演 グラント・ロア Grant Roa