
公開日 1998/09/12 91分
冒頭いきなり一切の説明なしに人間がCUBE化されるシーンで幕を開けるゲーム感覚作品。
原因・理由等の説明がないのは、古くはヒッチコック作品でも使われており問題はなく、各部屋のトラップという手法も面白いと思う。
しかし、脱出劇であるこの作品の核をなす、脱出の手法が好きになれない。
一旦トラップのルールが解ってしまうと、脱出劇の興味は半減し、つまらない心理ゲームになってしまう。
確かに『この作品の主人公は一体誰?』と思わせる、感情移入できる(興味の対象でもある)出演者がコロコロ変わる展開もゲーム的で面白いのだが、人物の描き方の波が激しく、善人的に描いたり悪人的に描いたり、同一の視線で追い続けることが困難である。
私的にはトラップを機転でかわしていく展開を期待してしまったので、部屋を移って行くシーンにおいては、音をたてずにトラップを凌ぐ部屋のみが緊張して観られた。展開に何を求めるかによって、評価の大きく分かれる作品であろう(どんな映画についても言えることではあるが)。
ラストについても様々な見解があるだろうが、純真無垢な者だけが助かったというよりも、CUBEの存在を世の中にに知らせることのできない者だけが脱出できたというPART2を想定してのエンディングではなかったかという気がする。
原題 CUBE
製作国 カナダ
製作 Cube Libre
製作 Feature Film Project
製作 Harold Greenberg Fund
配給 ポニーキャニオン
配給 クロックワークス
監督 ヴィンチェンゾ・ナタリ Vincenzo Natali
製作 メーラ・メー Mehra Meh
製作 ベティ・オア Betty Orr
脚本 ヴィンチェンゾ・ナタリ Vincenzo Natali
脚本 アンドレ・ビジェリク Andre Bijelic
脚本 グレーム・マンソン Graeme Manson
撮影 デレク・ロジャース Derek Rogers
音楽 マーク・コーヴェン Mark Koven
出演 モーリス・ディーン・ウィン Maurice Dean Wint
出演 ニコール・デ・ボア Nicole de Boer
出演 デヴィッド・ヒューレット David Hewlett
出演 ニッキー・グァダーニ Nicky Guadagni
出演 アンドリュー・ミラー Andrew Miller
出演 ウェイン・ロブソン Wayne Robson
出演 ジュリアン・リッチングス Julian Richings