21グラム

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公開日 2004/06/05  124分


★★★★ 4.0


主演の3人の演技が光る、一つの心臓移植に関わってしまう3人の物語。
3人のうち、この関わりを待ち続けていたのがショーン・ペン。
だが再び失意のどん底に落ちることになる。
この希望と失意の落差を見事に表現しており、その心情が理解できる唯一の主人公でもある。
デル・トロは頑張っているが、如何せん役どころに魅力が無さ過ぎる。
過去を悔い、神に信じることを誓った人間が、引き逃げを起こした場合、事故を起こした過失、それ以上に逃げ去った自分の意思(弱さ)を悔いるのが当然である。
それを、神が起こした如くに受け止め、『信じた俺がバカだった』というような人間には何の魅力も感じない。
ここのところを上手くさばけない為に、事故のシーンがカットされているのではないかという危惧さえ覚える。
ナオミ・ワッツも近しく同様。
自分の愛した夫の心臓を持つ男と寝るか?ていうか、事故後、何年も経ったわけでもないのに、他人と関係を持つかぁ?そりゃそういう人間も居るだろうけど、別にそんな話を見て面白くもないし、感動もしない。
あと、時間軸をずらす展開は一長一短。
ストーリーを追う集中力は増すし意外な展開を味わえるが、逆に話の先を知ってしまうことなる。
決して万人にウケる構成でもなく、時間軸通りでも十分よかったのではないかと思われる。
新たな生があることが唯一救いの重苦しい一品。

原題  21 GRAMS

製作国 アメリカ
製作・配給 ギャガ=ヒューマックス

監督 アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ Alejandro Gonzalez Inarritu
製作 アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ Alejandro Gonzalez Inarritu
製作 ロバート・サレルノ Robert Salerno
製作総指揮 テッド・ホープ Ted Hope
脚本 ギジェルモ・アリアガ Guillermo Arriaga
撮影 ロドリゴ・プリエト Rodrigo Prieto
撮影 フォルトゥナート・プロコッピオ Fortunato Procopio
美術 ブリジット・ブロシュ Brigitte Broch
編集 スティーヴン・ミリオン Stephen Mirrione
音楽 グスターボ・サンタオラヤ Gustavo Santaolalla

出演 ショーン・ペン Sean Penn
出演 ナオミ・ワッツ Naomi Watts
出演 ベニチオ・デル・トロ Benicio Del Toro
出演 シャルロット・ゲンズブール Charlotte Gainsbourg
出演 メリッサ・レオ Melissa Leo
出演 ケヴィン・チャップマン Kevin Chapman
出演 クレア・デュヴァル Clea DuVall