
公開日 2020/7/3 92分
★★★★★ 5.0
時代とともに映画の表現は変わっていく。
価値観の変遷といってもいいかもしれない。
本作のウディ・アレンは昔っからのウディ・アレン。
エル・ファニングには過去作品のダイアン・キートンやミア・ファローを見るようだ。
ウディ・アレンの好むキャラクターなのだろう。
可愛いけれど思慮が足りない。
端的に言えばバカっぽく見える。
ティモシーシャラメが知性的に描かれるだけに、何なら女性蔑視の作品にさえ見える。
本作に散りばめられている、カリスマ的な映画人の「人」としての滑稽さや、アマチュア映画人生の普通さなどは面白いのだが。
映画界に限らず、巨匠と呼ばれるアーティストが過去の焼き増し的な作品を作ることは多い。
勿論、それを望むファンは多いしだろう。
ただ本作から感じるのは、ジャズのスタンダードのように普遍的な魅力よりも、時代に沿わなくなったと感じてしまった寂寥感。
映し出される雨のニューヨークの風情は流石。
【追記】
鑑賞時に性的虐待に纏わる本作の騒動は知らずにいた。
鑑賞前にある程度の情報収集はした方がいいな。
原題 A RAINY DAY IN NEW YORK
製作国 アメリカ
製作 Gravier Productions
製作 Perdido Productions
配給 ロングライド
配給 バップ
監督 ウディ・アレン Woody Allen
脚本 ウディ・アレン Woody Allen
撮影 ヴィットリオ・ストラーロ Vittorio Storaro
プロダクションデザイン サント・ロカスト Santo Loquasto
衣装デザイン スージー・ベンジンガー Suzy Benzinger
編集 アリサ・レプセルター Alisa Lepselter
出演 ティモシー・シャラメ Timothee Chalamet
出演 エル・ファニング Elle Fanning
出演 セレーナ・ゴメス Selena Gomez
出演 ジュード・ロウ Jude Law
出演 ディエゴ・ルナ Diego Luna
出演 リーヴ・シュレイバー Live Schreiber