
公開日 2020/8/28 118分
★★★★★ 5.0
これを「青い」と言っていいのだろうか。
それほど杉咲花演じる女生徒の訴えは無知だ。
「全員が武器を下ろせば平和になる」と、その方法論を学ぶべき場で叫ぶこと自体が場違いだ。小学校か?他の学生の授業時間を奪うんじゃないよ。
また、「世界を変える」「なりたい自分になる」を掲げたサークルが、就活サークルと揶揄されていることに、代表者でありながら気づかないのもありえないし、それに対するアンサーが「私はブレてない」だけなのも稚拙過ぎる。
これほどの地雷に気づかない吉沢亮が実は「イタい」とヤツだったという変化球なのかとも思える。
さて、世界を変える、まず手始めとしてのグループホームでの支援はヨシとしよう。
だが、メンバーの了承なしにメアドを企業に流すのは、利益の授受に関わらず許されないし、解散後にサークルを公然と引き継ぐ者たちの神経にも、どこかの宗教じみた肌寒いものを感じずにはいられない。
この「イタい」一色のサークルが、傷つくのを恐れて人間関係を築けない主人公には心地良かったのだろう。
台詞の端々に出て来る宗教サークルと同じようなキナ臭さだ。
とはいえ結局、主人公は傷つくのを恐れないという、なりたい自分になれたのだ。
中二レベルの成長物語。万歳物語。
成長できたのなら、思想活動でも宗教活動でもええやん。
原作は未読なのだが、感動要素はどこにあるのだろう。
今の若者の無知さ、未熟さ、大学サークルの不気味さなど、世評を批判する小説でもあるまいに。
唯一、突出して、杉咲花は怪演的に印象的。
原題 青くて痛くて脆い
製作国 日本
製作 映画「青くて痛くて脆い」製作委員会
製作 読売テレビ
製作 ジェイアール東日本企画
製作 ツインズジャパン
製作 KADOKAWA
配給 東宝
監督 狩山俊輔 Kariyama Syunsuke
原作 住野よる Sumino Yoru
脚本 杉原憲明 Sugihara Noriaki
撮影 花村也寸志 Hanamura Yasushi
衣装デザイン 高橋さやか Takahashi Sayaka
編集 木村悦子 Kimura Etsuko
音楽 坂本秀一 Sakamoto Hidekazu
主題歌 BLUE ENCOUNT BLUE ENCOUNT
出演 吉沢亮 Yoshizawa Ryo
出演 杉咲花 Sugisaki Hana
出演 岡山天音 Okayama Amane
出演 松本穂香 Matsumoto Honoka
出演 清水尋也 Shimizu Hiroya
出演 森七菜 Mori Nana
出演 茅島みずき Kayashima Mizuki
出演 光石研 Mitsuishi Ken
出演 柄本佑 Emoto Tasuke