公開日 1962/08/22 100分
★★★★★★ 6.0
内容とはかけ離れたタイトルがもったいない、今観てもゴシックホラーとして通用する暗示的なストーリーと城のような大邸宅を舞台にした映像。
ショッキングな展開は特にないが、掴み辛いストーリーがあれこれとイメージをかき立てる。
原題の『INNOCENCE』とは子供たちのことだろうか、主人公の家庭教師のことであろうか。
理由も解らず寄宿舎から退学してしてきた少年という設定や、主人公に対して顔を見合わせて含み笑いする子供たちの映像から、無垢に見える子供たちの怪しさが描かれる。
これは『オーメン』的に子供の恐ろしさが描かれるのか、子供たちを操っている（乗り移っている）悪霊の物語なのだろうか。
結末は予想外だった。
城を徘徊する恋人の悪霊は本当に存在するのだろうか。
『反撥』を彷彿させる、純潔に徹したオールドミス（当時の価値観）の恋愛に対する妄想から生まれた狂気のようにも思える。
悪霊の仕業か、狂気の為せる業か、判らないまま唐突な悲劇で幕を閉じる。
原作である『ねじの回転』の一部を取った「ねじの回転」はその中の「一ひねり利かせた話が聞きたい」という台詞からとられている。
原題 THE INNOCENTS
製作国 イギリス
製作 Achilles
製作 20th Century Fox
配給 20世紀フォックス
監督 ジャック・クレイトン Jack Clayton
原作 ヘンリー・ジェームズ Henry James
脚本 ウィリアム・アーチボルド William Archibald
脚本 トルーマン・カポーティ Truman Capote
脚本 ジョン・モーティマー John Mortimer
撮影 フレディ・フランシス Freddie Francis
音楽 ジョルジュ・オーリック Georges Auric
出演 デボラ・カー Deborah Kerr
出演 マイケル・レッドグレーヴ Michael Redgrave
出演 パメラ・フランクリン Pamela Franklin
出演 マーティン・スティーヴンス Martin Stephens