1390 | cinemaport

公開日　2019/02/15　　119分

★★★★★★★　7.0

阪本順治監督は今や巨匠の部類なのかな。
それくらいによくできていると思う。

オープニングの２人で何かを掘り起こしにいく場面で疑念を想起させ、墓参りの階段を登れない場面で、疑念を確信させる。
問題は過去３ヶ月の間の"いつ"にそれが起こるかだ。
このハラハラ感が、何もない街の暮らしの平凡さや退屈さを補って引っ張る緊張感となっている。
とはいえ、この確信は、素振りさえ見せずに物語は展開していくので、私の目算は誤りなのか？と、別のハラハラ感さえ生まれたのだが。

炭焼きという仕事の過酷さや妻の献身振り、息子との確執など、一昔前のドラマっぽくありながらも、飽きさせることなく観ることはできる。
稲垣吾郎、長谷川博己は普通。渋川清彦と池脇千鶴は流石の演技。
池脇千鶴が走る電車の中で倒れるシーン。電車の外から写している、おそらく一発撮りのシーンには唖然とした。

ただ、子供の頃からの仲良し３人組のベタベタ感がはどうしても私の感覚には合わなかった。
いい作品だとは思うんだけど。

原題　半世界

製作国日本
製作キノフィルムズ
配給キノフィルムズ

監督阪本順治 Sakamoto Junji
製作椎井友紀子 Shiii Yukiko
製作総指揮木下直哉 Kinoshita Naoya
ｴｸﾞｾﾞｸﾃｨﾌﾞﾌﾟﾛﾃﾞｭｰｻｰ武部由実子 Takebe Yumiko
脚本阪本順治 Sakamoto Junji
撮影儀間眞悟 Gima Shingo
美術原田満生 Harada Mitsuo
衣装デザイン岩崎文男 Iwasaki Fumio
編集普嶋信一 Fushima Shinichi
音楽安川午朗 Yasukawa Goro
音楽ﾌﾟﾛﾃﾞｭｰｻｰ津島玄一 Tsushima Genichi

出演稲垣吾郎 Inagaki Goro
出演長谷川博己 Hasegawa Hiroki
出演渋川清彦 Shibukawa Kiyohiko
出演池脇千鶴 Ikewaki Chizuru
出演竹内都子 Takeuchi Miyako
出演杉田雷麟 Sugita Rairu
出演信太昌之 Shida Masayuki
出演菅原あき Sugawara Aki
出演堀部圭亮 Horibe Keisuke
出演小野武彦 Ono Takehiko
出演石橋蓮司 Ishibashi Renji