バルカン超特急

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公開日 1976/11/20  98分


★★★★★★★ 7.0


イギリス時代のヒッチコックの代表作にも挙げられる作品だけあって面白い。
ヒッチコック全作品を見渡しても、屈指の面白さだと思う。

列車の遅延によってホテルに滞在せざるをえなくなる状況で、登場人物が紹介されていくくだりはやや冗長で、予備知識なしに観た私は、正直誰が主人公かも判らず、戸惑ってしまった。

また、女性乗客が消えてしまうということくらいは原題から知っていたものの、こんなおばあちゃんとは思いもよらなかった。

巻き込まれ型の展開の中、当初はいがみ合いながらも次第に協力しあっていく主人公の男女や、時折混ぜ込まれるコミカルなシーンも、後年には類型的とはなるが、今観ても隙のない面白さである。
当初はどちらもイヤミがある主人公も、ストーリーが進むにつれて、俄然魅力的に見えてくる。

はめ込みが明らかな映像や、停止した列車を襲う軍隊なども、今から観れば稚拙でユルユルではあるものの、当時としては許される範囲だと思うし、実際に気にせずに観ることができた。
オープニングには訝しく思った箱庭的な映像も、観終わってみると、本作に相応しいものに思えてくる。


原題 THE LADY VANISHES

製作国 イギリス
製作 Gainsborough Pictures
製作 Metro-Goldwyn-Mayer
配給 IP

監督 アルフレッド・ヒッチコック Alfred Hitchcock
原作 エセル・リナ・ホワイト Ethel Lina White
脚本 シドニー・ギリアット Sidney Gilliat
撮影 ジャック・E・コックス Jack E. Cox
音楽 ルイス・レヴィ Louis Levy

出演 マーガレット・ロックウッド Margaret Lockwood
出演 マイケル・レッドグレーヴ Michael Redgrave
出演 ポール・ルーカス Paul Lukas
出演 グーギー・ウィザース Googie Withers
出演 リンデン・トラヴァース Linden Travers
出演 メイ・ウィッティ May Whitty