犬ヶ島

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公開日 2018/05/25  101分


★★★★★★★ 7.0


ウェス・アンダーソンの才能炸裂。
パペットを続けるかどうか分からないが、パペット・アニメは新しい才能の時代に入ったという思いまでする。
予め見ていた静止画ではあまり魅力を感じなかったのだが、作品が始まると一気に見入ってしまった。

造形が素晴らしい。
『ムーンライズ・キングダム』『グランド・ブダペスト・ホテル』などの箱庭的な映像を駆使した実写作品にとどまらず、すべてをイチから作るアニメは監督の映像センス結晶のようにも思える。

実際には2Dアニメも織り込まれているが、2Dアニメとパペットの境目が感じられない程うまく溶け込んでいる。
注射を打った後のレントゲン的な映像などは2Dかと思うほど。
ケーブルでゴミ島に運ぶシーンや、埃の中での喧嘩のシーンなど懐古的な表現を織り込まれているのも嬉しい。

交換留学生のホームステイ先のおばあさんが頭にカーラーを巻いているなど、一体いつの時代で、どこから情報を仕入れているのだ?とかくすりとしながら思う。
そして、オノ・ヨーコの使い方が凄い。これ、リスペクトか?
渡辺謙の棒読み的台詞、鯨10頭を殺す毒ワサビの暗喩、日本人の音楽と言えばやっぱり太鼓なのか、とか着物風の白衣とか数え上げたらキリがないほどの「外国人から見た日本」が、計算尽くめでもあって痛烈でもある。日本に対して批判的という単純な理由で描写を拒否しなければ楽しめる。

日本人には作れないゆえの面白さではあるが、楽屋落ちな印象もどこか感じてしまうのが難点かもしれない。

原題 ISLE OF DOGS

製作国 アメリカ
製作 American Empirical Pictures
製作 Indian Paintbrush
製作 Studio Babelsberg
製作 Twentieth Century Fox Animation
配給 20世紀フォックス映画

監督 ウェス・アンダーソン Wes Anderson
アニメーション監督 マーク・ウェアリング Mark Waring
製作 ウェス・アンダーソン Wes Anderson
製作 スコット・ルーディン Scott Rudin
製作 スティーヴン・M・レイルズ Steven M. Rales
製作 ジェレミー・ドーソン Jeremy Dawson
製作総指揮 クリストフ・フィッサー Christoph Fisser
製作総指揮 ヘニング・モルフェンター Henning Molfenter
製作総指揮 チャーリー・ウォーケン Charlie Woebcken
脚本 ウェス・アンダーソン Wes Anderson
撮影 トリスタン・オリヴァー Tristan Oliver
プロダクションデザイン アダム・ストックハウゼン Adam Stockhausen
プロダクションデザイン ポール・ハロッド Paul Harrod
音楽 アレクサンドル・デスプラ Alexandre Desplat
音楽スーパーバイザー ランドール・ポスター Randall Poster

出演 エドワード・ノートン Edward Norton
出演 ビル・マーレイ Bill Murray
出演 野村訓市 Nomura Kunichi
出演 ブライアン・クランストン Bryan Cranston
出演 コーユー・ランキン Koyu Rankin
出演 ジェフ・ゴールドブラム Jeff Goldblum
出演 ボブ・バラバン Bob Balaban
出演 スカーレット・ヨハンソン Scarlett Johansson
出演 グレタ・ガーウィグ Greta Gerwig
出演 フランシス・マクドーマンド Frances McDormand
出演 渡辺謙 Watanabe Ken
出演 ハーヴェイ・カイテル Harvey Keitel
出演 フィッシャー・スティーヴンス Fisher Stevens
出演 リーヴ・シュレイバー Live Schreiber
出演 ティルダ・スウィントン Tilda Swinton
出演 F・マーレイ・エイブラハム F Murray Abraham
出演 ヨーコ・オノ Yoko Ono
出演 村上虹郎 Murakami Nijirou
出演 野田洋次郎 Noda Youjirou
出演 夏木マリ Natsuki Mari
出演 山田孝之 Yamada Takuyuki
出演 松田翔太 Matsuda Syota
出演 松田龍平 Matsuda Ryuhei
出演 池田エライザ Ikeda Elaiza