
公開日 1964/10/04 91分
オープニング。開いた傘に雨が降り注ぐ雨。
パラパラと降り注ぐのではなく、蛇口から落ちるように列をなしてジャーッと落ちる画があまりにも残念。
戦場に立った彼氏を待てずに、傍のリッチマンに走った主人公の話は、いかにもありがちで、平面的ではある。
この辺りにはちょっと反戦の要素もあるが。
しかし終盤に至るに連れて、普遍的な人間性の描写が見えてくる。
ラストのガソリンスタンドの場面の素晴らしさは、やはりこの映画を名画と言わしめる所以だろう。
クリスマスの雪の中、帰ってきた家族を迎える男は本当に幸福なのだろう。
一方、家族の元に娘と帰る女もまた同じ。
そんな幸福とは別に、別れた二人に通じるシンパシーは人生の深い悲しみ、切なさでもある。
グダグダと引き摺ることなく短く纏められた作品は、言うまでもないドヌーヴの美しさと相まって名作となっている。
原題 LES PARAPLUIES DE CHERBOURG
製作国 フランス
製作 Parc Film
製作 Madeleine Films
製作 Beta Film
配給 東和 Towa
監督 ジャック・ドゥミ Jacques Demy
製作 マグ・ボダール Mag Bodard
脚本 ジャック・ドゥミ Jacques Demy
撮影 ジャン・ラビエ Jean Rabier
音楽 ミシェル・ルグラン Michel Legrand
出演 カトリーヌ・ドヌーヴ Catherine Deneuve
出演 ニーノ・カステルヌオーヴォ Nino Castelnuovo
出演 マルク・ミシェル Marc Michel
出演 エレン・ファルナー Ellen Farner
出演 アンヌ・ヴェルノン Anne Vernon