公開日 2015/10/01 128分
タイトルはそーゆー意味だ。
昔あった『異人たちとの夏』みたいなものだ。
３年前に失踪した夫は、既に海に身を投げていた。
その事実を知らない妻の元に夫は戻る。そしてお世話になった人々への挨拶の旅に出る。
タイトルの岸辺とは彼岸を差す。
人の生死を徹頭徹尾と言っていいほどに描いてきた監督なので、このファンタジーには大いに期待を持って観た。
幽霊といってもなぜか肉体があり、何らこの世の人と変わらない。いや、この世には、そんな肉体を持った幽霊が結構いたりするというのだ。
この設定からして、突っ込みどころは満載なのだが、その辺りはスルーできる描写にはなっている。
この世に執着する魂を救い、死に縛られた生を救う旅はそれぞれ感動的ではある。
最初の小松政夫のエピソードが一番いい。
蒼井優は憎まれ役が板についてきた。
最後の村では、浅野忠信がどうしてこんなに人気者なのかがよく解らない。
旅の果てに自殺した者に対して「死にたくなかった」と言い遺す死者の残酷さ。
これはヒューマンなのか。
そういえば、夫婦でも死後の世界では会えないと暗に言っている。
怖いテイストは残さずにいられないんだな。
原題 岸辺の旅
製作国 日本
製作国 フランス
製作 「岸辺の旅」製作委員会
配給 ショウゲート
監督 黒沢清 Kurosawa Kiyoshi
脚本 宇治田隆史 Ujita Takafumi
脚本 黒沢清 Kurosawa Kiyoshi
撮影 芦澤明子 Ashizawa Akiko
美術 安宅紀史 Ataka Norifumi
編集 今井剛 Imai Tsuyoshi
音楽 大友良英 Otomo Yoshihide
音楽 江藤直子 Eto Naoko
音楽ﾌﾟﾛﾃﾞｭｰｻｰ 佐々木次彦 Sasaki Tsugihiko
出演 深津絵里 Fukatsu Eri
出演 浅野忠信 Asano Tadanobu
出演 小松政夫 Komatsu Masao
出演 村岡希美 Muraoka Nozomi
出演 奥貫薫 Okunuki Kaoru
出演 赤堀雅秋 Akahori Masaaki
出演 蒼井優 Aoi Yu
出演 首藤康之 Syuto Yasuyuki
出演 柄本明 Emoto Akira