わたしに会うまでの1600キロ

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公開日 2015/08/28  116分


★★★★★★★ 7.0


リース・ウィザースプーンにはあまり惹かれないが、題材に興味があることと、ジャン=マルク・ヴァレ監督の前作『ダラス・バイヤーズ・クラブ』が凄くよかったので期待の鑑賞。
この監督、今回も前作と同様に期待以上のものを観せてくれて、かなりお腹一杯、胸一杯。
 メキシコ国境近くからカナダ国境近くまでの「パシフィック・クレスト・トレイル」と呼ばれる1600キロの道程を追いながら、そこに至った自分の過去をフラッシュバック的に織り交ぜて見せる。
女手一つで育てられた主人公が、仲も良く尊敬もしていた母親の死のショックと、その後の自堕落な生活から決別するために衝動的に始めたトレイルは、その知識の無さもあって苦難の連続となる。
バックパックを背負ったスタートから前途多難な行程の厳しさは想像以上のものである。
現在のトレイル・ブームよりもずっと前の物語ではあるが、時代はあまり感じさせない。
 ただ、時代を感じさせるのは、物語中に繰り返される「コンドルは飛んでいく」のイントロだ。
これがラストにまで効果的に使われていて、かなり印象的だ。
原題が『Wild』なこともあって、公開当初は女性版『イントゥ・ザ・ワイルド』とも言われたが、物語の背景も、めざすものも大きく異なる。
タイトルと大自然の原風景、実話ベースくらいが相似点かな。
私自身、自然が好きだし、また自分の中の可能を感じさせられる再生の物語。
小品ではあるが、好ましい作品だ。

原題 WILD

製作国 アメリカ
製作 Fox Searchlight Pictures
製作 Pacific Standard
配給 20世紀フォックス映画 20th Century Fox

監督 ジャン=マルク・ヴァレ Jean-Marc Vallee
製作 リース・ウィザースプーン Reese Witherspoon
製作 ブルーナ・パパンドレア Bruna Papandrea
製作 ビル・ポーラッド Bill Pohlad
製作総指揮 バーゲン・スワンソン Bergen Swanson
製作総指揮 ネイサン・ロス Nathan Ross
製作総指揮 ニック・ホーンビィ Nick Hornby
原作 シェリル・ストレイド Cheryl Strayed
脚本 ニック・ホーンビィ Nick Hornby
撮影 イヴ・ベランジェ Yves Belanger
プロダクションデザイン ジョン・ペイノ John Paino
編集 ジャン=マルク・ヴァレ Jean-Marc Vallee
編集 マーティン・ペンサ Martin Pensa
音楽監修 スーザン・ジェイコブス Susan Jacobs

出演 リース・ウィザースプーン Reese Witherspoon
出演 ローラ・ダーン Laura Dern
出演 トーマス・サドスキー Thomas Sadoski
出演 ミキール・ハースマン Michiel Huisman
出演 ギャビー・ホフマン Gaby Hoffmann
出演 ケヴィン・ランキン Kevin Rankin
出演 キーン・マクレイ Keene McRae
出演 W・アール・ブラウン W. Earl Brown