
公開日 2014/02/22 117分
本来は「これぞアメリカ映画」な映画なのだろう。
しばしば銃規制の問題で扱われるように、移民族国家であるアメリカには、自分の身は自分で守るという精神が根底にあるという。
それをテーマとした映画も多い。
ところが世界の最先端にまで発達したアメリカの医療の現場ではそんな精神は失われつつあるのだろう。
一般人には理解の及ばない現場であり、その最先端であるがゆえに、そこを信じ、頼らざるをえない社会になっているのだ。
さて、本作でその精神を体現するのが、ダラスのカウボーイというのが面白い。
最早アメリカのオリジナリティはこのような人々にしか受け継がれていないのか。
しかもこの荒くれ者は自身のサバイバルのみならず、「ダラス・バイヤーズクラブ」という会員制クラブまで立ち上げ、周囲や社会を巻き込んでいく。このバイタリティーにアメリカ建国そのものが垣間見れる。またその古い偏見の塊のような人物がゲイを理解し、外見や職業ではなく、人間の本質を愛するようになる過程も美しく面白い。
自分の生き方は自分で決めるというシンプルな信念が、改めて新鮮で感動的だ。
主人公を演じるマシュー・マコノヒーは、かつてのマッチョ男優から一変、素晴らしい演技を見せる。助演のジャレッド・レトーも遜色ない演技を見せており、それが本作を成功させた要因でもある。題材にあまり興味がなかっただけに、期待薄だったのだが、見事に裏切られた嬉しい作品だった。
原題 DALLAS BUYERS CLUB
製作国 アメリカ
製作 Voltage Pictures Voltage Pictures
製作 Truth Entertainment Truth Entertainment
配給 ファインフィルムズ FINE FILMS, INC.
監督 ジャン=マルク・ヴァレ Jean-Marc Vallee
製作 ロビー・ブレナー Robbie Brenner
製作 レイチェル・ウィンター Rachel Winter
製作総指揮 デヴィッド・ブシェル David Bushell
製作総指揮 ネイサン・ロス Nathan Ross
製作総指揮 トニー・ノタルジャコーモ Tony Notargiacomo
製作総指揮 ジョー・ニューコム Joe Newcomb
製作総指揮 ニコラス・シャルティエ Nicolas Chartier
製作総指揮 ゼヴ・フォアマン Zev Foreman
製作総指揮 ローガン・レヴィ Logan Levy
製作総指揮 ホリー・ウィーアズマ Holly Wiersma
製作総指揮 カシアン・エルウィズ Cassian Elwes
脚本 クレイグ・ボーテン Craig Borten
脚本 メリッサ・ウォーラック Melisa Wallack
撮影 イヴ・ベランジェ Yves Belanger
プロダクションデザイン ジョン・ペイノ John Paino
衣装デザイン カート・アンド・バート Kurt and Bart
編集 ジャン=マルク・ヴァレ Jean-Marc Vallee
編集 マーティン・ペンサ Martin Pensa
キャスティング ケリー・バーデン Kerry Barden
キャスティング ポール・シュニー Paul Schnee
キャスティング リッチ・デリア Rich Delia
出演 マシュー・マコノヒー Matthew McConaughey
出演 ジャレッド・レトー Jared Leto
出演 ジェニファー・ガーナー Jennifer Garner
出演 デニス・オヘア Denis O'Hare
出演 スティーヴ・ザーン Steve Zahn
出演 グリフィン・ダン Griffin Dunne
出演 マイケル・オニール Michael O'Neill
出演 ケヴィン・ランキン Kevin Rankin